この資格はどんな制度?
掃除、洗濯、料理といった家事の代行や、ベビーシッターなど育児のサポートを行う仕事について、国が技能のレベルを認定する新しい資格制度の検討が進んでいます。厚生労働省が所管する「技能検定」という枠組みの中に、家事支援サービスの職種を新たに位置づける形で準備が進められており、経済産業省も検討に加わっていると報じられています。
創設の背景
共働き世帯の増加や、家事・育児の負担を理由に仕事を辞めざるを得ない人を減らす狙いから、政府の成長戦略の一環として打ち出されました。2026年4月の日本成長戦略会議では、高市早苗首相が「育児や介護など家事の負担による離職を、どうしても防止したい」と強調しています。年間で約11万人が家事・介護を理由に離職しており、その経済損失は2030年に約9.1兆円に達するとの試算も背景にあります。家事支援サービスやベビーシッターの利用はまだ限定的で、その理由の一つに「サービスの質が見えにくく安心して頼みにくい」という点が挙げられており、国のお墨付きとなる資格を作ることで利用のハードルを下げることが目指されています。
試験内容(現時点で想定される科目)
正式な試験科目や配点はまだ発表されていません。ただし、この新しい国家資格の制度設計にあたっては、民間の「家政士検定」の仕組みが参考にされていると報じられており、同検定と同様の構成になる可能性が高いとみられています。家政士検定は、制度や安全衛生、接遇マナーなどを問う「学科試験」(40問・60分・8割以上の正答で合格)と、衣・食・住に関する「実技試験」の2本立てで実施されており、家事代行・介護等の分野で概ね5年以上かつ年間100日以上の実務経験などの受験資格が設けられています。一方、新しい国家資格は「複数等級の技能検定」として新設される方向で検討されており、経験の浅い人から熟練者まで段階を踏んでステップアップできる仕組みが目指されています。当サイトでは、この家政士検定の出題傾向などを参考に編集部が作成したオリジナルの想定問題(学科・全103問)を公開していますので、試験対策や理解度チェックにご活用ください。
家政士検定との関係
「家政士 国家資格」で検索してこのページに来られた方も多いと思いますが、家政士検定と新しい国家資格は同じものではありません。家事支援サービスの分野には、一般社団法人日本看護家政紹介事業協会が2016年から実施している「家政士検定」という民間資格がすでに存在します。今回検討されている国家資格の制度設計にあたっては、この家政士検定の仕組みが参考にされていると報じられており、既存の民間資格の実績が新しい国家資格の土台になる可能性があります。両者の違いを簡単に整理すると、次のようになります。
- 家政士検定(既存): 主催は一般社団法人日本看護家政紹介事業協会、2016年から実施されている民間資格。
- 新しい国家資格(検討中): 厚生労働省・経済産業省が検討を進める技能検定(国家資格)。2027年秋頃に第1回試験が見込まれる。
詳しい試験内容については、続報が入り次第このサイトでも整理していきます。
スケジュールの見通し
関係業界との調整や、仕事の内容を整理する職務分析、試験問題の作成といった準備が進められ、2026年夏頃までに業界団体との調整や職務分析表の作成に着手する見通しです。試行的な試験を経たうえで、第1回の試験は2027年秋頃に実施される見通しです。等級についても複数段階に分かれる方向で検討されており、経験の浅い人から熟練者まで段階的にステップアップできる仕組みが想定されています。あわせて、資格保有者のサービスを利用した際の税制優遇(控除など)を含む経済支援策の具体化も検討されています。
対象となる業務の範囲
現時点で想定されている対象業務は、掃除・洗濯・料理といった一般的な家事に加えて、子どもの世話をするベビーシッター業務も含まれる見通しです。具体的な試験科目や実技の内容は今後決定される予定のため、続報が入り次第このサイトでも整理していきます。
想定問題を解いてみる
関連資格である家政士検定の出題傾向などを参考に、当サイト編集部が公開情報をもとに作成したオリジナルの想定問題(学科・全103問)を公開しています。家政サービスの基本・家事・介護・子育ての4テーマ、全103問で構成しています。いきなり問題を解くのが不安な方は、先に基礎知識まとめで各テーマの要点を確認してから挑戦するのがおすすめです。
よくある質問
- Q. 家事支援サービスの国家資格はいつから始まりますか?
- 現時点の見通しでは、試行的な試験を経て2027年秋頃に第1回の試験が実施される予定です。詳しい日程は今後の発表で変わる可能性があります。
- Q. 家事支援サービスの国家資格と家政士検定は同じものですか?
- 別の制度です。家政士検定は2016年から実施されている民間資格で、政府が新しい国家資格を検討する際の参考にされていると報じられています。
- Q. 家事支援サービスの国家資格に受験資格はありますか?
- 具体的な受験資格はまだ公表されていません。試験科目や実技内容の詳細も今後決定される見込みです。
- Q. 家事支援サービスの国家資格ではどんな業務が対象になりますか?
- 現時点では、掃除・洗濯・料理といった一般的な家事に加え、子どもの世話をするベビーシッター業務が対象として想定されています。
- Q. 資格を持つ人のサービスを利用すると税制優遇はありますか?
- 新設される資格の保有者によるサービスを利用した際の税制優遇(控除など)についても、経済支援策の一つとして検討が進められていると報じられています。詳細は今後の発表を待つ必要があります。
- Q. 国家資格の試験内容にはどのような科目が含まれますか?
- 正式な試験科目はまだ発表されていませんが、参考にされている家政士検定と同様に、制度や安全衛生などを問う学科試験と、掃除・洗濯・調理などの実技試験で構成される可能性が高いとみられています。
このサイトについて
制度の詳細はまだ検討段階の部分が多く、今後の発表で内容が変わる可能性があります。当サイトでは公的機関の発表や報道をもとに、できるだけ正確な情報を随時更新してお伝えしていきます。