まず結論:家政士検定と「新しい国家資格」は別物です
家政士検定とは
家政士検定は、公益社団法人 日本看護家政紹介事業協会が実施する、厚生労働大臣認定の団体検定制度です。家政サービスや家事支援業務に関する知識・技術を持つ方に「家政士」の資格を授与することで、家政サービス関係職業の専門性と社会的認知度を高め、利用者が安心してサービスを選べる指標とすることを目的としています。「家政士」は本検定の合格者に与えられる称号であり、同協会の登録商標です。
受験資格
年齢・性別・国籍による制限はありません。次の4つの要件のいずれかを満たす方が受験できます(複数該当する場合はいずれか一つでOK)。
- 要件1: 協会の会員紹介所の求職登録者で、家政婦(夫)業務に通算5年以上、かつ各年の実勤務日数が100日以上ある方。
- 要件2: 協会の会員紹介所(介護保険の指定事業所)に雇用され、介護業務に通算5年以上・各年100日以上従事した方(要件1と合算可)。
- 要件3: 協会の会員紹介所の求職登録者で、要件1と同等の経験・能力があると紹介所長が認めた方。
- 要件4: 介護・保育・家事支援サービス関連事業での5年以上の実務経験者、主婦(夫)としての家事・介護・育児経験者、または大学・短大・職業能力開発施設などの家政関連学科の卒業生・在学生で、要件1〜3と同等の経験・能力があると認められる方。
出典:公益社団法人日本看護家政紹介事業協会「家政士検定試験 受験案内」
試験内容
家政士検定は「学科試験」と「実技試験」の2本立てで実施されます。
学科試験
多枝択一式問題40問。解答時間60分。制度・安全衛生・接遇マナーなどが出題範囲です。
実技試験
実技1【衣】・実技2【食】・実技3【住】の3科目。いずれか1科目は7分、残り2科目はそれぞれ4分の制限時間で実施されます。
合格基準・科目免除
| 試験 | 配点 | 合格基準 |
|---|---|---|
| 学科試験 | 40点満点 | 80%以上の得点 |
| 実技試験 | 150点満点 | 70%以上の得点 |
学科・実技のいずれか一方に合格した場合、申請により合格発表日から4年以内に行われる検定試験で、その科目が免除される制度もあります。一度に両方に合格できなくても、次回以降に再挑戦しやすい仕組みです。
難易度・合格率
実施団体である協会は、合格率を公式には公表していません。以下は資格情報サイトなどが独自にまとめている情報で、出典によって数字に幅があります。
- 学科80〜95%程度・実技27〜33%程度: 2018〜2020年頃のデータをもとにした推定(資格情報サイト調べ)。実技試験の方が通過率が低い傾向がうかがえます。
- 全体で50%台〜70%台: 年度や情報源によって54%前後、74%前後などばらつきのある数字が紹介されています。
いずれも協会が一次情報として発表した数字ではないため、目安としてご参考ください。最新かつ正確な合格率を知りたい場合は、協会へ直接お問い合わせいただくのが確実です。傾向としては、知識を問う学科試験より、衣・食・住の実技試験の方が難易度が高いとみる情報が複数あります。
受験料・公式テキスト
受験料の目安
一般受験者は13,000円程度、協会の特別会員は会員割引で9,000円程度、大学・短大・専門学校等の在学生は学生割引で6,000円程度とされています(科目免除者はさらに減額)。正式な金額・振込方法は実施年度の受験案内でご確認ください。
公式テキスト(問題集)
出題範囲をまとめた公式テキストが中央法規出版から発行されています。「第1巻 家政サービスの基本」「第2巻 家事サービス」「第3巻 介護サービス」「第4巻 子育て支援サービス」の全4巻構成で、書店では扱っておらず協会経由での申し込みが必要です。
当サイトでは、この出題範囲の傾向を参考に編集部が作成したオリジナルの想定問題(全103問・無料)も公開しています。公式テキストで学ぶ前後の理解度チェックにお使いください。
新しい国家資格の最新情報はこちら
「家政士 国家資格」と検索される方の多くが本当に知りたいのは、2027年秋頃に第1回試験が見込まれる新しい国家資格(技能検定)の情報かもしれません。こちらは家政士検定とは別の制度で、厚生労働省・経済産業省が制度設計を検討している段階です。創設の背景やスケジュールの見通しはトップページで随時更新しています。
よくある質問
- Q. 家政士検定に受験資格はありますか?
- あります。年齢・性別・国籍の制限はありませんが、家政婦(夫)業務や介護業務に概ね5年以上かつ年間100日以上従事した実務経験者など、協会が定める4つの要件のいずれかを満たす必要があります。
- Q. 家政士検定に実技試験はありますか?
- あります。学科試験(40問・60分)に加えて、実技1【衣】・実技2【食】・実技3【住】の3科目からなる実技試験が行われます。
- Q. 家政士検定の対策に使える問題集やテキストはありますか?
- 公式テキストとして中央法規出版から全4巻が発行されています。当サイトでも出題範囲を参考にした想定問題103問を無料公開しています。
- Q. 家政士検定の難易度・合格率はどれくらいですか?
- 協会は合格率を公式には公表していません。資格情報サイトの独自集計では学科80〜95%・実技27〜33%程度とする情報や、全体で50%台〜70%台とする情報があり、出典により幅があります。
- Q. 家政士検定と、いま話題の家事支援サービスの新しい国家資格は同じものですか?
- 別の制度です。家政士検定は2016年から実施されている民間資格で、新しい国家資格(技能検定)とは異なります。新しい国家資格の検討にあたり、家政士検定の仕組みが参考にされていると報じられています。
このページについて
本ページの受験資格・試験内容・受験料等は、公益社団法人日本看護家政紹介事業協会が公表している情報をもとに編集部が整理したものです。年度によって内容が変更される場合があるため、最新の正式情報は協会公式サイトをご確認ください。